ルミナスターQ＆A

特性について

ルミナスターは中空ビーズの含有量と遮熱・断熱性能が世界一ということですが、その効果の理由を教えてください。
ルミナスターにはセラミックスは一切混入されていません。赤外線高反射顔料により、太陽光の赤外線が熱に変わる前に反射し、塗料が高温にならない、つまり、建物に熱を伝えないのです。また、熱エネルギーへと変換されてしまった場合も、中空ビーズが塗膜を貫通する熱エネルギーを減少させます。この２つの性能により他社製品に比べ高い遮熱・断熱効果を発揮しています。
施工後の膜厚はどの程度なのでしょうか？
また、ルミナスターは他社製品よりも膜厚は薄くてかつ性能が高いという認識でいいのでしょうか？
ルミナスターは膜厚0.2ｍｍ（300ｇ／㎡塗布）で効果がある、経済的な塗料です。それより厚塗りする必要はありません。ただし一般塗料のように、薄く伸ばせるからといって40㎡／缶以上を塗布することは避けてください。また、膜厚を2倍にすると性能が2倍ということではありませんが、膜厚0.4mmで断熱遮熱性能が1.2倍程度という実験結果があります。
ルミナスターは「夏涼しく、冬暖かい」と、遮熱だけでなく断熱性能も謳っていますが、これは内装材として使用するのではなく、屋根等外材に塗布するだけで断熱効果も上がると考えていいのでしょうか？
北の方（寒い地方）は内装、南の方は外装の方が、効果がある場合があります。
遮熱性能がある塗料は、赤外線を反射し、室内に太陽光による熱エネルギーを伝えにくくすることができます。夏場は太陽光による室内温度の上昇を抑えることができますが、冬場は室内が寒くなる原因となってしまいます。冬の寒さが厳しい地方では内装にルミナスターを塗装し、暖房で暖めた空気を逃しにくくするほうが、効果を実感できます。
なお、ルミナスターは断熱性能がある塗料であり、断熱材ということではありません。
遮熱塗料は太陽光を反射して遮熱をすると認識していますが、ルミナスターの「曇っていて蒸し暑い日」の遮熱機能はどうなりますか？
曇天では遮熱効果は落ちますが、断熱効果は維持することが実証されています。
ルミナスターの遮熱・断熱性能は競合他社製品のいずれよりも優れている（＝世界一）と考えていいのでしょうか？
ルミナスターの開発元「エントラストJV株式会社」の検査キットによる比較では、ルミナスターが一番優れているという結果が出ています。
平成23年7月に制定された遮熱性能製品規格制度の野外暴露対候性は実施されていますか？
JIS規格は取得していませんが、反射規格はクリアしています。
太陽光反射率が92.7%と記載がありますが、詳しく教えてください。
全波長域（300～2500nm）：　91.6
近紫外及び可視光域（300～780nm）：　90.7
近赤外波長域（780～2500nm）：　92.7
ルミナスター塗装は、潮風のあたる沿岸部の建物には有効でしょうか？
日本塗料検査協会のJIS標準規格に準拠した塩水噴霧1000時間に耐えられたため、海水が常時かかるような場所でなければ、沿岸部での建物への塗装は極めて有効と言えます。但し、鉄部にはしっかり錆び止め塗装のうえ、ルミナスターを塗装してください。

製品仕様について

ルミナスターの密度を教えてください。また荷姿の容量と重量もお教えください。
荷姿：18リットル石油缶（缶の内側錆止めコーティング試用）
容量：12kg／缶、密度：0.75
ルミナスターの色でクリアタイプ（無色透明）はないのでしょうか？
無色透明はありません。
ルミナスターの色見本が何色かありますが、主材（基準色と標準色）の性能差についてお教えください。
白とライトグレーでは赤外線反射率で20％程度の差があります。表面温度はライトグレーのほうが４℃程度高くなります。
他社製品では屋根用と壁用、地面用等製品を分けていることがありますが、ルミナスターはすべて同じもので対応できると考えていいのでしょうか？
屋根、屋上、外壁、内壁、天井に使えます。内装の床用は特に作っていませんが、塗装したい場合はカーペットの下敷き（床）に使用すると　冬の底冷えが低下します。なお、アスファルトなどの道路面用はまだありません。
ルミナスターには防錆作用はありますか？
ルミナスターには防錆作用はございません。錆除去・錆止め塗装の処理が必要となります。
ルミナスターの粘度は何psでしょうか？
粘度は25,000mPas前後です。

塗装について

塗装の際の素地調整は、基本的に高圧水洗等を行えば、今ある塗装はそのままルミナスターを上塗りしていいのでしょうか？
高圧水洗浄を行い、指の腹で擦っても指に汚れが付かない程度の洗浄が必要です。高圧水洗浄をすると塗膜浮いている部分は剥げてしまいます。残った塗装が塗装面に良く密着している事を確認して、今ある塗装の上にルミナスターを塗装することで問題ありません。
錆のケレン処理後、防錆剤等の処理は必要でしょうか？必要な場合、使用するのは油性と水性どちらですか？
錆（サビ）は2種ケレンで完全除去し、錆止めを塗る必要があります。（２液浸透性）エポキシ樹脂錆止めなど、通常のもので問題ありません。
溶剤系の錆止めでも完全に乾燥した上からルミナスターを塗れば大丈夫です。
なお、ルミナスターのホワイトで塗装する場合は、錆止めも白の方が目立ちにくくキレイな仕上がりになります。
下地について、樹脂素材などの目地などはそのまま塗布しても構わないのでしょうか？
いわばシリコンは油、ルミナスターは水であるため、親和性が低く接着しないので、目地がシリコンの場合はシリコン用のプライマーが必要となります。（プライマー塗布後にルミナスターを塗ることになります。）
屋上等のウレタン防水や塩ビ防水シート塗装下地などの場合、プライマー処理は必須ですか？
防水材から放出する可塑剤を抑止するため、必須です。
エアレスガンで塗装する場合、推奨口径は何mmでしょうか？
中高粘度エアーレス塗装機を使用し、口径は0.7mm前後をご使用ください。
銅板の上にも塗装できますか？
可能です。
新品の銅の場合は、表面の油分をよく落として乾燥させた状態で塗装します。
4～5年経過した銅の場合は洗浄等不要ですが、緑青がある場合は、表面をきれいに洗浄してからの塗装になります。
臭いはありますか？
塗装し、完全乾燥した後はほぼ臭気はありません。
塗装作業中は成分中のアクリル臭が気になるかもしれませんが、トルエンなどは含まれておりませんのでシンナー臭はしません。
ビニールクロスの上からルミナスターを塗装することは可能ですか。下塗り材は必要でしょうか。また、塗装回数は何度塗りでしょうか。
ビニールクロスへの塗装は可能でが、下地処理が必要です。
（１）ビニールクロスは塩化ビニールに可塑剤を加え柔らかくしたシートです。可塑剤は徐々に放出される性質があります。
この可塑剤の影響で、ルミナスターを直塗りすると、ルミナスターがいつまでもベタベタした状態になります。
ビニールクロスに可塑剤を止めるプライマーを塗布した後、ルミナスター仕上げの工程でお願い致します。
（プライマーには、SLプライマーW1がご使用可能です。）
（２）プライマー塗布はプライマーのメーカーの指定の仕様（方法）でお願いします
ルミナスターは「中毛ローラー刷毛、３回塗」でお願いします。
工場等の床に塗れますか？
床（コンクリート）に塗ることは可能ですが、ルミナスターの塗膜は柔らかいため土足で歩くと傷が付き、すぐ汚れてしまいます。通常の靴で歩く程度なら1年以上は維持できますが、あまりお勧めできません。
防水性があるということですが、プールの底には使えますか？
プールの底への使用を考えた耐水試験は未実施です。お勧めできません。

1液性水性塗料について

ルミナスターのような水性塗料のメリットを教えてください。
一般的な水性塗料は、揮発性有機化合物（VOC）が油性に比べて少なく人体に優しいとされており、ルミナスターも同様です。環境的にも安全な塗料で、人体に対しても安全な塗料です。シックハウス症候群などの要因とされている「環境汚染化学物質ホルムアルデヒド」もフォースター（F☆☆☆☆）認定で、環境・人体とも安全な塗料として設計されています。
また、一般的な水性塗料・ルミナスターとも、水道水で希釈できる経済性や、塗装がしやすく臭いが残りにくい施工性もメリットです。
ルミナスターのような水性塗料にデメリットはありますか？
一般的な水性塗料は、乾燥が遅い・金属や樹脂との密着性が悪い・気温や温度の影響を受けやすい・油性に比べて艶がない・塗膜が弱い・油性と比べて腐食の進行が早いといったデメリットがあります。 ルミナスターは１時間で表面が乾燥し、24時間で完全乾燥します。またJIS規格の4倍もの接着力・弾力性があり、金属や樹脂との密着性も問題ありません。更に極寒地から赤道直下でも使用できるほど気温の影響を受けず、塗膜自体も伸び率250％の強さを持っています。一般的な水性塗料と同じで艶はありませんが、艶を出せるトップコートがあります。
ルミナスターのような1液性塗料のメリットを教えてください。
一般的な1液性塗料は、残った分は次に使える・塗料が付着してもシンナーで落とせる・2液性塗料と比較して安価といったメリットがあり、ルミナスターも同様のメリットがあります。
ルミナスターのような1液性塗料にデメリットはありますか？
一般的な1液性塗料は、2液性塗料よりも塗膜が弱い・光沢保持力や密着性、耐久性が劣る・適応する下地の種類が少ないといったデメリットがあります。
ルミナスターは、伸び率250％と強い塗膜を作ります。また光沢保持や密着性・耐久性は15年と長く、費用対効果に優れています。耐候性試験では5,000時間を突破（塗料検査協会にて実施）しており、フッ素塗料と同等の耐久性です。250％もの伸縮性を持つ塗膜がヒビ割れを抑制し、JIS規格の4倍以上の付着力が剥がれを抑制します。地震などの微細な振動や部材の温度変化による膨張・伸縮にも追随し、劣化の原因となる紫外線から、建物の建材（下地）や防水材を守り続ける事ができるので、塗り替えの周期を遅らせる事が出来ます。価格もフッ素塗料に比べると比較的安価で、塗布回数も少なく塗りやすいため、メンテナンスコストを大幅に削減します。
さらに、密着性が強いためあらゆる下地に対応可能です。（下地によってはシーラーやプライマーでの下塗りが必要です。）

参考文献：エントラストJV株式会社「ルミナスターQ＆A」